ぱぱハート

2児のパパの子育て日記。

【SPONSORED LINK】

『かいけつゾロリのきょうふのプレゼント』 サンタクロースにプレゼントをもらえる子の条件とは

もうすぐクリスマスですね!

 

街がイルミネーションで彩られ,冬がキラキラとした輝きをまとっています。数か月続く「冬」という季節の中で,12月は特別な月です。理由はもちろん,クリスマスがあるから。

 

プレゼント,チキン,パーティー,サンタクロース。

クリスマスにまつわるあれこれは,想像するだけで心を温かくしてくれます。そこにあるのは,まさに「夢」。1年の終わりが近づいている時期に,「今年もご苦労さま」とみんなに与えられたご褒美のようではありませんか。

 

ところで,なぜサンタクロースはいい子のところにしか来ないのでしょうか。ただ「クリスマスを祝うため」にプレゼントを贈ってくれてもいいのではないですか。そこに「よい子のところには」という条件をつけて,親のしつけの一助に仕立て上げてしまったのは,やはり大人の事情でしょうか。クリスマスイブの夜にサンタクロースがプレゼントを持ってきてくれる,という夢のようなお話と,ただしよい子に限る,というシビアな現実感。サンタクロースは,その両者の間で絶妙なバランスを保ちながら存在している気がしてきます。

 

かいけつゾロリのきょうふのプレゼント

 

  • 作 者  原ゆたか
  • 出版社  ポプラ社
  • 出版年  1992年
  • ページ数 88ページ
  • 対象年齢 6~8歳

 

本作のゾロリは,悪さ全開。まさに「いたずらの王者」を目指している悪役の立ち回りです。

 

クリスマスが近づいているのにゾロリたちの気分はどんより。普段からいたずらの限りを尽くしているゾロリたちの元には,サンタクロースが来ないからです。ゾロリは今年こそはプレゼントをもらう,とサンタクロースについての調査をし,居場所を突き止め,その家に忍び込みます。

 

これまでの作品を見る限り,根本的な思想自体に一部問題はあるものの,ゾロリたちはそれなりにいいことをしてきたように思います。評価する人によっては,十分サンタクロースからのプレゼントをもらうに値するのではないでしょうか。

ぼくも仕事で上司から半期ごとに評価をされる立場にいますが,あれって微妙ですよね。数字に表れるような仕事をしているわけではないので,上司によって評価にバラつきが出たりしています。細かく部下の仕事を見ている人もいれば,結果がすべてと成果物のみを評価する人もいたりして。何に重きを置くかについては会社から上司に一応の指針は示されているものの,物は言いようというか。上司の価値観によって良くも悪くも幅が出ているように思います。

上司からどう評価されているか,ということ自体には何の興味もありませんが,この評価はボーナスの査定に直結しています。となると,やはり無視できるものではありません。そりゃあ,もらえるものは多い方がいいじゃないですか。

 

ゾロリの調査によって,サンタクロースたちも子どもたちの動向を注視し,それぞれに評価を下していることが判明します。「よいこノート」に子どもたちが「どんなによい子だったか」と「ほしがっているもの」を記載。よい子としての評価が高ければプレゼントをもらえる,というシステムです。

 

ぼくが上司から伝えられる評価は5段階のアルファベットのもので,それぞれの評価に基づいてボーナスの額が変わります。一方でサンタクロースのよいこノートは,子どもたちの行いを100点満点で評価し,65点以上であればプレゼントがもらえるというものです。なかなかシビアですよね。

例えば,「ママのお手伝いとした」と「電車でご老人に席を譲った」とではどちらが点数が高いのでしょうか。対外的にいいことをした分,後者の方が評価されるように思いますが,お手伝いの内容次第では前者の方が大変であったりするかもしれません。

子どもたちの評価が,複数いるサンタクロースの誰が担当かによって変わり,プレゼントに差が出てしまうことはないでしょうか。

 

クリスマスなのに,生々しいことを考えすぎですかね。反省します。

 

子どもたちのリアクション

小学1年生の長男は,サンタクロースが実在するのか少し疑っています。昨年のクリスマスイブには,サンタさんのためにお菓子と牛乳を用意しました。翌朝,それらがきれいに平らげられていたのを見て,サンタクロースは実在する,という結論に至っているようです。どういう論理なのかは不明ですが。

 

クリスマスについてサンタクロースを困らせるのが,子どものほしいものが短い期間で移り変わることです。おもちゃ屋さんは,品切れになってしまう恐れがあるので,と早いうちからプレゼントを用意することを推奨。しかし,子どもの欲しいものは1週間おきに変わっていくのです。クリスマス当日に「コレジャナイ」なんて言われたら目も当てられません。

 

我が家では,長男がサンタクロースにお手紙を書いて置いておくことで対応しています。自分がほしいものをつたない字で書き,裏には弟の欲しいものを代筆。欲しいものが変わって書き直すこともありますが,書き直しが間にあわなかったとしても,自分が手紙に書いたからと納得してくれそうです。

 

長男の欲しいものが書かれた表面と,次男の欲しいものが書かれた裏面のどちらを上にして手紙を置いておくか,という争いの火種も生まれましたが。