ぱぱハート

2児のパパの子育て日記。

【SPONSORED LINK】

長男の剣道奮闘日記1 ~小学1年生 剣道はじめました~

小学校1年生の7月。長男が剣道を始めました。

 

きっかけは、公園の帰りにたまたま通りかかった小学校の体育館。人の雄叫びと固い物を打ち付けるようなパンパンという音。なんだろうと敷地の外から覗いてみると、剣道の防具をつけた人たちがズラリ。剣道の稽古中だったのです。

 

長男に、あれは剣道というスポーツであるということ、竹で作られた刀で戦うかつての侍たちに通ずる競技であることを伝えると、興味津々。剣道をやってみたいと言い始めました。

 

剣道に限らず、武道を習うことは子供にいい影響をもたらすイメージがありませんか。自分を律することができるようになったり、礼を重んじるようになったり。子どもをきちんとした、精悍な青年に成長させてもらえるのではないか、なんて期待を抱いてしまいます。

 

調べてみると、剣道を教えてくれる「場」はいくつも見つかりました。マイナースポーツだと思っていたのですが、意外と競技人口は多いようです。

そんな数ある剣道教室の中から、通いやすいところを選んで見学に行ってみることにしました。

 

 

訪れたのは「剣友会」。通りすがりに稽古を見かけたのとは違う団体ですが、同じように小学校の体育館を借りて剣道をしている会です。

下は未就学児から上は既に定年退職したであろう方まで、40名ほどの方が稽古をしていました。

 

それだけの人が本気で剣道をしていると、もう凄いわけです。活気が。

 

剣道は「心技体」が揃っていないと試合で一本を取ることのできない競技です。面や胴に竹刀を当てたとしても、それだけでは足りません。真剣だったなら斬れていなければいけない。その意識で臨む必要があります。

 

 

まずは発声。「ヤーッ」と自らを奮い立たせ「メーンッ」など声を出しながら技を繰り出します。そのための稽古をするので、みんな腹の底から大きな声をだすわけです。大人が本気で声を出す機会ってあまりないじゃないですか。その気迫たるや、凄まじいものでした。

 

竹刀を振り下ろす際に踏み込んだ足は体育館の床を「ダァン」と鳴らし、竹刀と竹刀がぶつかる音は空気を破裂させます。ふらっと見学に行ったつもりでしたが、一気に気おされてしまいました。

 

長男は見学だけでなく、体験もさせていただきました。竹刀の握り方を教えていただき、みんなと一緒に素振りをしたり整列して黙想をしたりしました。先生がとても丁寧に見てくださり、先生の防具を触らせてもらったりもしました。たまたま同じ小学校に通う顔なじみの同級生がいたことも長男にとってはラッキーでした。

中でも、先生の面を実際に打たせていただいたことがとても面白かったらしく、長男の剣道をやりたいという気持ちは揺るがないものになりました。

 

ついでに。この剣友会、小学生が稽古をしている間は保護者がその場にいることがルールになっているそうで。どうせ見ていなければいけないなら一緒に始めてみませんか、と巧みな勧誘を受け、ぼくも長男と一緒に剣道を始めてみることになりました。

 

なんでも、剣友会の当時の会長には、親子で剣道をするということに思い入れがあったそうです。親が必死に頑張れば、子どもは絶対にその姿を見ている。親の真剣な姿から子供が学ぶことは多い、というお考えがあったそうです。

 

 

初めの数回はTシャツを着て参加していたため見るからにド素人の初心者でしたが、紺色の剣道着を着ると一気にそれらしくなりました。

一方で、竹刀の振り方はなかなか身に付きませんでした。竹刀は引っ張られたら抜けるくらい優しく緩く握る。打つ瞬間に手の内を締める。筋肉を使って力任せに振り下ろすのではなく、スナップを利かせて剣先を遠くに飛ばすイメージ。

一つできるようになると他の一つがおろそかになり、頭で考えながらやっているので咄嗟には動けず。一進一退しながら何度も何度もれ繰り返して体に覚え込ませます。

 

いきなり防具をつけて稽古をすると成長が阻害される、という先生の方針で、素振りと足さばきの基礎練習だけがひたすら続きました。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で稽古がお休みになった期間もありましたが、長男は剣道への思いを絶やすことなく頑張っていました。剣友会のお友達との距離も日に日に縮まっていきました。通う学校も学年も違う他の子どもたちと、稽古をともにする中で絆を深めていきました。また、先生方ともどんどん打ち解けていきました。先生方は長男のことを下の名前で呼び、可愛がってくださいました。いいところがあれば褒めるけれども、直さなければいけないところがあれば叱る。メリハリのある指導で、長男はそこでしかできない経験をたくさん積むことができています。親以外の人に本気で叱られる機会なんてそうそうないですからね。

稽古をしている大人は、他の子どもの保護者である方が多いので、それぞれが自分の子どもだけでなく全体を見ている、といういい関係が築けていました。長男もぼくも、時間をかけて少しずつ剣友会の一員になっていきました。

 

先生から防具をつけてもよい、と言っていただいたのは、剣道を始めて半年が経ったころでした。ここまできて、ようやくスタートラインに立つことができました。